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起業するのはマーケティング

起業するのはマーケティングしてから


「日本のメーカーは、技術力はあるのに商売ベタだ」などとよく言われます。「日本人は猿マネばかり」と言われていた明治、大正、昭和初期の日本の工業を見ると、それでも進歩したものだと感慨深くもあります。

特許が取得できるほどの先進性や独自性、日本ならではのきめ細かさは、ともすれば「ガラパゴス」と揶揄されるほどです。
しかし、ガラパゴスは決していい意味で使われているのではありません。日本市場でしか通用しないモノという意味なのです。

世界市場でのニーズ・ウォンツを無視した製品など売れないと揶揄されているわけです。事実、多くの分野では、オーバースペックによるコスト増などで、競争力を失っています。これは、日本の大手メーカーなどに限ったことではありません。中小企業やベンチャー企業にも同じことが言えます。

産官学連携のベンチャー企業などが、時おり非常に優れた発明品をいち早く製品化したりしています。1つの製品を販売するためだけに、ベンチャーとして起業するわけです。

しかし、こうした優れた発明や技術も、先進性に見合うだけの商業的成功を収めるかと言えばかなり疑問です。原理や機能は素晴らしくても、必ずしも市場にニーズがあるとは限らないからです。その結果、「便利なものが出来たから起業して売りだしてみた」という会社が乱立します。多くの日本企業は、マーケティングが下手なのです。

マーケティングとは、売り方を考えるだけのものではありません。技術や発明の市場性を見極めて、消費者のウォンツを吸い上げて製品として作り上げます。ニーズが無いと判断すれば、販売しないのもマーケティングなのです。

起業は、製品や技術が先に立つ傾向があるため、この過程を疎かにしてしまいがちなのです。その結果、製品に見合わないような広告が必要となったり、「高付加価値」などと称してニーズに逆行するような施策を打つわけです。起業を考えた時には、必ず商売にしたいネタの市場性があるのかどうかを調べます。市場性が無ければ起業を諦めるしかないのです。

起業を諦め、競合他社などへ、その技術や製品などを売ることを考えるべきなのです。ですが、そうした現実を認めたくないがために、事実を都合よく解釈して起業に踏み切ってしまうのです。その結果、商売に結びつかないということになります。

優れた発明も技術も、利用されなければ意味がありません。しかし、その思いが正しい判断を妨げることもあるのです。

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